#01 CRYPTO TRUSTってなに?

MARK
13 min readApr 12, 2021

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分散型流動性供給システム・暗号資産自動ポートフォリオ管理システムCRYPTO TRUST

こんにちは。
CRYPTO TRUST開発チームのMarkです。

こちらのBlogでは、CRYPTO TRUSTを使い資産を増やして行きたいという方にCRYPTO TRUSTの仕組みを分かりやすくご説明して行きたいと思います。

私は以前仮想通貨取引所の経営や様々なブロックチェーンプロジェクトの立ち上げや技術開発、様々な通貨のマーケットメイクに携わって来ました。

マーケットメイクというのは簡単に言うと、みなさんが仮想通貨を売買するときに必要な注文を用意するというお仕事です。

お客さんが商品を買えるように、商品棚に商品を用意するみたいな、そんなイメージです。

今回提供させて頂いているCRYPTO TRUSTはそのときに使っていたマーケットメイクのノウハウを活用し、皆さんにもその機能を簡単に利用し資産運用していただけるサービスとなっています。

CRYPTO TRUSTは分散型流動性供給サービスと表現していますが、かんたんに言うと、お手持ちの仮想通貨の枚数を増やしていく自動取引サービスです。
このサービスを使うユーザーが世界中に広がることで、PDT(Paradise Token)ホルダーの皆様への大きな資産増幅に繋がり、最終的に仮想通貨市場全体への貢献にも繋がると我々は考えています。

流動性供給について

先程から出てくる「流動性」というものは一体なんなのかというと、「お客さんが商品を買えるように、商品棚に商品が用意されている」みたいな状態のことを言います。

取引所なので買うだけではなく、売ることも出来るので「買いたいときに買えて、売りたいときに売れる」というお客さんの商品に対するニーズに対して滞りなく商品の売買が出来る状態が「流動性がある」という状態と言えます。

反対にこの流動性が無い状況は商品棚に商品が無いので「買いたくても買えない」ということになり、取引所的には「買いたいという注文も出ていないし、売りたいという注文も出ていない状態」のことを言います。

流動性が無いとリスクもあって、流動性が無いと売買がなかなか成立せず、希望の価格で取引できなくなるリスクがあります。

この流動性を供給してくれるのが、そのままなんですが流動性供給者(英語で Liquidity Provider、以下 LP )という人もしくは会社になります。

LPになるためには多額の資金と特別なノウハウや技術力が求められ、その性質から個人ではなく企業として参画することが多く、門外不出で一般に普及することがありませんでした。

流動性供給というブーム

Decentralized EXchange 、分散型取引所というものがあります。
DEXに対してしっかり中央集権的に管理された取引所のことを Centralized EXchange で CEX という風に呼んだりもします。

DEX, CEX という2種類の取引所がある中で、DEX の方に Uniswap というユニコーンをモチーフにした取引所があります。

Uniswap は取引に欠かせない「売る」「買う」という機能に続いて、自動で「流動性供給する」という機能を提供してきました。

上に書いたとおり、門外不出だった流動性供給という機能を一般の個人投資家がシンプルに使えるようにしたことによって、今まであまり日が当たることがなかったDEX の Uniswap が仮想通貨の取引高を世界トップレベルにまで押し上げてしまったのです。

これをきっかけに、Uniswapに類似したSushiSwapやその他のDEXも出現し、このブームによって世の中の様々な仮想通貨の価値が安定し、第二次仮想通貨投資ブームのようなものが起き始めています。

CRYPTO TRUSTが与える市場への影響

我々は流動性供給という手法を通じて、仮想通貨市場がより良いものになることを望んでいます。

Bitcoin が作ったこの新しい価値は、Ethereum の様なプラットフォーム上でトークンエコノミーを誰でも創れる仕組みを生み出しました。

しかしこのトークンエコノミーたちを支える仮想通貨市場自体はまだまだ小さく、価格暴落するトークン詐欺のようなプロジェクトが増えてしまいました。

そんな中 Uniswap の様な誰でも流動性供給を出来る仕組みによって、DEX 領域における取引高は世界トップレベルまで引き上げられました。
これによって様々なトークンプロジェクトが DEX 上で流動性を確保し、価格安定に繋げることが出来ています。

しかしこの流動性供給ブーム自体はあくまで DEX 上での出来事であり、中央集権な取引所、CEX 上ではまだ企業や有識者による中央集権な流動性供給だけが行われているのが現状です。

裏を返せば流動性を分散することで、取引高を爆発的に増やすことが出来る可能性がまだ CEX には残っており、そこをCRYPTO TRUST が担うことが出来るのではないかと我々は感じています。

流動性も分散されるべきなのです。

これからのビジョン

現在PARADISE PROJECTという名のもと、PDT(Paradise Token)が作り出す独自のトークンエコノミーと共に、CRYPTO TRUSTを世界に広げを暗号資産を増やしながらも一緒に流動性供給ブームを牽引してくれる方々を探しています。

現在、ヨーロッパ、インド、アメリカ、エストニア、日本の超一流で優秀なエンジニア、マーケッターたちが今回のプロジェクト携わってくれています。

パートナーとしては取引所を運営している方々や、自身のトークンプロジェクト構築しているメンバー、全国展開でフィンテックに関する教育プラットフォームを運営しているチームや、マーケットプレイスを経営しているチームなど、とてもエキサイティングな仲間達が日に日にプロジェクトに参画してきております。

暗号資産市場を CEX から盛り上げて、使いやすく安定した市場を作っていくのが最初の我々のミッションだと思っています。

またそれに関わって頂いた方々の資産形成の成功を目指します。

DEX は良いものですが、一般にはまだ危険で難しすぎます。

まずは法整備の整った CEX からわかりやすく構築していき、最終的には DEX のような金融システムを分散していくDeFi (Decentralized Finance: 分散型金融) 的な思考をどんどん暗号資産市場に広めていくハブになりたいと思っています。

CRYPTO TRUSTのしくみ

CRYPTO TRUSTの使い方については上記の通りでとてもシンプルな構成になっております。ではそのCRYPTO TRUSTがどの様に資産を築くのか?本記事の本編について触れていきたいと思います。

複数通貨の価値を均等に保ち続ける

例えば BTC, ETH, XRP の通貨でCRYPTO TRUSTを動かすとします。金融では複数の金融資産を組み合わせることをポートフォリオと呼び、この場合はこの3つの通貨を「ポートフォリオに追加する」みたいな使い方をします。

CRYPTO TRUSTは独自の均等配分アルゴリズムというものを実装しており、ポートフォリオに追加された通貨がそれぞれ同じ価値になるように残高を調製します。

例えば総額 3 BTC 持っていたとしたら、
* 1 BTC 分の BTC
* 1 BTC 分の ETH
* 1 BTC 分の XRP
をポートフォリオとして保有します。

リバランスボーナスで全体の総量が増える

それぞれの通貨の価値を均等に調整することで、効率よくリバランスボーナスというものを得ることが出来ます。

例えば ETH と XRP の市場価格が変化して、ETH の価値が上がり、XRP の価値が下がったとします。

このときCRYPTO TRUSTはリバランスという残高調整を行い、価値が上がった ETH を少し減らし、価値が下がった XRP を多く増やします。

このロジックは動き出したら市場の価格、チャートが動くのをひたすら待ち続けます。
そして設定された注文幅の分動けば動くほど、価値が上がっても下がっても長期的に確実に、複利で全体の総量を増やし続けて行きます。

CRYPTO TRUST の ”全体の総量が増える” とは?

全体の総量が増えるというのをカッコよく専門的に言うと、相乗平均(幾何平均)を増やす、といいます。ただこれはとてもわかりづらいものなので、パンケーキを使って説明しましょう。

まずはパンケーキが2つあるとします。

そしてこれらはキャンペーン中で同じ価値の1000円のパンケーキです。
同じ値段でも原材料費が違うしカロリーもサイズも違うということにします。
ここからスタートします。

これからチョコパンケーキとイチゴパンケーキを増やしていくためにパンケーキの物々交換をしていくのですが、マーケットと呼ばれる世の中には同じ様にチョコパンケーキとイチゴパンケーキを持っている人もいっぱい居ます。そんな中で、自分の食べるパンケーキの総量を増やしていくという謎のゲームが開始されます。

自分の持っているそれぞれのパンケーキをパーセンテージで売りに出します。まずイチゴパンケーキを増やしたいので、チョコパンケーキを自分の持ってる1%だけマーケットに対して売り出し、イチゴパンケーキを自分の持ってる1.1%だけと交換してくれというお願いをします。

するとこのお願いを聞いてくれる人がマーケットに現れます。この人はチョコパンケーキが好きなようです。この取引が完了すると無事、手元からは1%チョコパンケーキが減って、1.1%イチゴパンケーキが増えました。

では今度はチョコパンケーキを増やしたいので、イチゴパンケーキを自分の持っている1%だけ売り出し、チョコパンケーキを自分の持っている1.1%欲しいというお願いをします。

しばらくするとまたこのお願いを聞いてくれる人がマーケットに現れます。この人はイチゴパンケーキが好きなんですね。この取引が終了すると、手元からは1%イチゴパンケーキが減って、1.1%チョコパンケーキが増えました。

するとあら不思議、このゲームを始める前からチョコパンケーキとイチゴパンケーキの量が取引するごとに0.1%ずつ増えています。これが総量が増えた、という状態です。

途中チョコパンケーキが少ない状態がありましたが、その時点でも合計の総量自体は初期から少し増えていたのがおわかりでしょうか?

この取引でのポイントだったのは、「チョコパンケーキあげるからイチゴパンケーキ多めにちょうだい」というところです。この「多めに」というのは取引してもらった相手からは実際多めなのかどうか分からなくて、自分からしたら0.1%多めに欲しいって言ってるだけなんです。

チョコパンケーキもイチゴパンケーキも、それぞれ大きさも味も全部違う。なのでこのマーケットにお願いが出てる時点では取引相手からは単純に「この量のパンケーキが欲しい」という状態しか見えないんですね。取引してくれた人はまさかこっちの手元の総量が0.1%増えてるとは思ってない。それが成り立つのは、需要がその人にあったからなんですね。

需要に対してパンケーキを供給する。イチゴパンケーキが欲しい人に自分の持ってるイチゴパンケーキを配る。これも流動性供給です。

この辺りでちょっと難しいのが、マーケットに出回ってるパンケーキへの需要は変動します。

例えばイチゴがおいしいシーズンによってイチゴのパンケーキの需要が増えるみたいな。

こういう場合でも CRYPTO TRUSTのロジックは強いのですが、この辺りの話や戦略については均等配分ポートフォリオの話をまた別の記事で紹介したいと思います。

今持っている残高を等価値とみなして注文する

今度はパンケーキを使った説明を具体的に仮想通貨に落とし込んで説明してみます
例えば適当に、
* 1 BTC
* 100 ETH
* 10000 XRP
と言ったような残高がある場合、CRYPTO TRUSTはこの残高を均等だと認識するところからスタートします。

CRYPTO TRUSTが自身の残高を元に、総量が増えるように売買注文を出す

この時ポイントなのが、 CRYPTO TRUSTは市場価値を気にせず、自身の残高から注文量とレートをそれぞれのペアで計算するだけです。自身の残高の総量(相乗平均)が増える様にしか注文を出しません。

相乗平均とは?
この総量と呼んでいる相乗平均という値はFXなどでも使われている元手が何%増えたのかという値のことを言います。BP (Basis Point) という単位で表され、1BPは100分の1%増えた、という意味になります。100BPで元手が1%増えたよ、という意味になります。
ここで出した注文に対して市場価格が動き、注文が取られると残高が変動しますよね?その後また変動した残高に対して、注文量とレートをそれぞれのペアで計算して注文を出し直します。(既存の注文は取り下げます)

以下これを繰り返すことでCRYPTO TRUSTは残高の総量を増やし続けます。
チャートが動けば動くほど残高が変動し、その都度元手よりも確実に総量が増えていく注文を出して、またチャートが動いて…この連鎖でCRYPTO TRUSTは資産を築いていきます。

市場価値が大きく動く暗号資産市場と、CRYPTO TRUSTのアルゴリズムはとても相性が良いことがおわかりいただけるかと思います。

また長くなってしまいましたが、これがCRYPTO TRUSTの AMMとしてのロジックの概要になります。実際には色々な数式などが考慮されているのですが、かんたんに説明するとこのような形になります。

おさらいですが流動性供給とは「売りたいときに売れて、買いたいときに買える」という状況をつくることです。CRYPTO TRUST は自身の資産を築きながら、売りと買いの注文を用意することで流動性供給をしていることがおわかりいただけたかと思います。

今後は Uniswap との違いや、CRYPTO TRUSTを使うにはこんな方が向いている!といった別の視点から CRYPTO TRUSTを一緒に分析していきたいと思います。

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Written by MARK

国内・海外で仮想通貨取引所運営経験あり。 国内海外のブロックチェーン技術開発、プロジェクトに携わる。 マーケットメイカーとして様々な通貨のマーケットメイクも手掛ける。 趣味は旅行とGAME。

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